故・佐々木基之先生によって提唱された「分離唱」。佐々木基之先生は「耳をひらく」ことを伝へられてゐて、その継承者が鍋島久美子先生だ。「響奏の吟遊詩人」という団体名でハーモニーを教へ、みんなで歌い、「耳をひらくこと」、「聞くこと」を徹底的に教えてゐる。「後ろ側の意識空間」とも表現してゐる。
ホームページ、および、スタピ15号に載った記事。
耳をひらくことは、悟りにも通じるのだらうか?
パンッといふ音の響きに、耳をひらく。
足音や車の音、風の音、電車の音、人の声。
聞き耳を立てるのとは違ふのだらうが(笑)、
音が音そのものとしてあるのを聞く。
視覚においては、覚醒するとものがリアルに見えるが、
聴覚においても、覚醒すると音はリアルに聴こえるのだらうか?
聴覚型で悟った人は、鐘の音で悟る。
ゴーンといふ響きで、悟る。
8月に刊行予定の『カシミールの非二元ヨーガ』は
サブタイトルが、「聴くという技法」。
カシミールの伝統的なヨガを学んだジャン・クラインに
弟子入りした、ビリー・ドイルの本。
訳は、古閑博丈さんの名訳だ。
「聴くこと」が今、きてゐるのかもしれない(笑)。