『奇跡のコース』は世界は幻想だといふ。実在しないもの。神のみが実在し、そこに「神の安らぎ」があるといふ。
世界は幻想なのか? 現象ではあるが。幻も現象ではある。幻でないものは現象化するのか?
現象は変転とする。不変ではない。
不変のものは、現象化してゐない。
「神の安らぎ」って、神が安らぐのか? 自分が安らぐのか?
神を認識することによって、自己が安らぐ?
ヤスパースも「すべてが滅んでも神が在れば十分である」といった。
さういふ認識を持つと安らぎが訪れる?
先日、スピリチュアル・カウンセラーに、僕は不安を抱えてゐると言はれた(笑)。
いつも不安だらけだ。
「神の安らぎ」もない。
「神よ、ありがとうございます」と言ひ続ける不安感情の世界。
そんな世界では、安らぎはない。
この世(現象)を超えた超越者に対する祈りや明け渡しが必要なのかもしれない。
「かもしれない」と言ってゐるうちは本物ではない。